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Technical words

医学的用語、専門用語、難しい/わかりにくい単語、自分たちの間でのみ使用している単語等の説明。

ここで紹介している単語やその説明は、あくまで「わたしたち」が考え、調べ、解釈し、体験したものごとをなるべくわかりやすく書き留めているものになりますので、それぞれの詳しい情報や正しい情報などは是非皆様の目で、頭で、理解をしてください。

心理学に関しては難しい用語も多く散見されるため、論文よりも一般向けに分かりやすく説明されている図書から読み始めることを推奨いたします。

(例:「なるほど! 」とわかる マンガはじめての心理学​など。漫画でも文章でも、自分がわかりやすいものからが良いと思います。)

DID

解離性同一性障害/解離性同一症(参考HP)

以前は「二重人格」「多重人格」と呼ばれていた病気。一人の人間の中に全く別の性別、性格、記憶などをもつ複数の人格が現れる神経症。発症理由は様々あるものの、「心が過度のストレスに耐えられなくなった時、自己防衛本能から一人のなかに複数の人格(人間)が発生・存在する状態」。記憶は連続せず、他人から見ると“外見は同じ人なのに別の性格の人間(人格)”がその時々で現れるので、混乱を招くことがある。

性格や口調のほか、筆跡や脳波までもが異なると言われていて、性格の多面性とは別のもの。

発生の原因や進行過程など研究途上で、治療法が確立していない新しい病気とも言える。「憑依型」「非憑依型」の二種類に大別されるとされている。

Dissociative Identity Disorder

ASD

自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群(参考HP)

ASDは下記の条件を満たしたときに症状として診断される。

  • 複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥があること

  • 行動、興味、または活動の限定された反復的な様式が2つ以上あること

  • 発達早期から1,2の症状が存在していること

  • 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること

  • これらの障害が、知的能力障害(知的障害)や全般性発達遅延ではうまく説明されないこと

発症する症状、程度、併発する病気等は多岐にわたるため割愛するが​、遺伝的な原因によるものが影響するとも言われており、70%以上の人が1つ以上の併発病を所持していると言われている。

Autism Spectrum Disorder

ADHD

注意欠如・多動症(参考HP)

「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害のひとつ。遺伝的な要因が影響すると言われている。下記要件を満たしていた場合に診断される。

  • 「不注意(物忘れが多いなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられないなど)」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること

  • 症状のいくつかが12歳以前より認められること

  • 2つ以上の状況において(家庭、学校、職場、その他の活動中など)障害となっていること

  • 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること

  • その症状が、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中に起こるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明されないこと

​ADHDは学業的・人間関係的に影響をきたす可能性が高いため、医学的治療が必要とされているものの、治療法の確立にまでは至っていない。

Attention-deficit hyperactivity disorder

PTSD

心的外傷後ストレス障害(参考HP)

厚生労働省のページより引用。

恐怖に直面した後、その体験の記憶が自分の意志とは関係なくフラッシュバックのように思い出されたり、悪夢に見たりすることが続き、不安や緊張が高まったり、辛さのあまり現実感がなくなったりする状態。

​トラウマ、外傷記憶、単純性PTSDなどとも言われる。戦争体験や死に直面した経験、虐待など様々な恐怖によって引き起こされる症状であるが、同じ経験をした全員がPTSDを発症するというわけではない。

Post Traumatic Stress Disorder

複雑性PTSD

複合的な心的外傷後ストレス障害(参考HP)

戦争体験や死に直面した経験、虐待など様々な恐怖、対人関係のストレス等が長期的かつ反復的に引き続くことによって引き起こされる症状。DESNOS(Disorder of Extreme Stress not otherwise specified)とも呼ばれ、感情などの調整困難を伴う心的外傷後ストレス障害(PTSD)。同じ経験をした全員がC-PTSDを発症するというわけではない。引き金となった怖い体験を何度も思い出し、当時に戻ったようなネガティブな気持ちを感じ続けたりする疾患で、トラウマとなるような体験が繰り返されるのが特徴で、「自分には価値がない」と思うなどの症状が現れることがある。

Complex post-traumatic stress disorder

うつ病

厚生労働省のページより引用。

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態です。また、うつ病になると、ものの見方や考え方が否定的になります。
一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。気分障害には、うつ病の他に、うつ病との鑑別が必要な双極性障害(躁うつ病)などがあります。うつ病ではうつ状態だけがみられますが、双極性障害はうつ状態と躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です。うつ病と双極性障害とでは治療法が大きく異なりますので専門家による判断が必要です。

​うつ病は「気のせい、気分の問題」ではなく、病気の一つであり通院が必要な状態。しっかりと心身の休息が必要な状態であるのに、本人は自分はダメだから動かなければならない、などの感情抑圧を自身で行ってしまい、無理をして体が動かなくなるといったケースも多い。

clinical depression

自立支援制度

自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度のこと。精神通院医療、更生医療、育成医療が対象。ひと月当たりの医療負担額が一定になり、一定金額に満たない場合は適用される保険が通常の3割から1割に軽減される。

精神障害者保健福祉手帳

​            (参考サイト)

身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種の手帳のうち、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するための手帳。1~3級があり、各自治体で申請が可能。

​手帳を持っている場合、等級と各市区町村により様々な支援を得られ、各種割引等もある(各自治体によって異なるため自身の自治体ページを参照のこと)。

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障害者年金制度

​   

下記は参考サイト(日本年金機構障害年金ページ)より引用。

障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やケガで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求可能。なお、障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。

​障害年金の受給要件は参考サイトを参照のこと。肉体的及び精神的な障害がある方が対象。

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性格検査

  

  • YG性格検査(矢田部ギルフォード性格検査)

    • 120の質問に答え、個人の性格特性を客観的に判断するための検査。性格傾向を掴むためのもの

  • ロールシャッハテスト

    • インクのしみで偶然にできた10枚の図版を用い、人格診断を行う検査。

  • バウムテスト(樹木画テスト)​

    • 1本の樹を描くだけの簡単なテスト。精神発達遅滞、問題行動、情緒障害、精神障害、神経症など様々な診断に使用される。​

その他さまざまなテストが存在するため、詳細はこちらを参照のこと。一部に関しては下記で紹介する。

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WAIS-Ⅲ

ウェクスラー知能検査WAIS 改訂第3版

「成人用ウェクスラー知能検査WAIS」の改訂第3版。16歳~89歳の心理検査に用いられる。

言語性検査と動作性検査から構成される複数のテストから、言語性IQ、動作性IQ、合成得点による全検査IQを測定し、数値の有意差(偶然ではない差)などから個人の能力・行動傾向を診断する。

​また、結果によって個人の特性に合った行動提案をすることもある。2024年現在、WAIS-Ⅳも出ているようだが、こちらは広く知られるⅢと違い新たに出た検査のため、どれくらいの場所が実際に使用しているかは不明。

Wechsler Adult Intelligence Scale 3rd edition

ロールシャッハテスト

​   

投影法と呼ばれる、代表的な性格検査方法の一つ。ほぼ左右対称の図版を持つカード(ロールシャッハ・カード)に描かれたインクの染みから何を創造・連想するか、それをどう言語表現するのかによって、対象者の思考過程やその障害を推定する検査方法。

​個人の能力や内面傾向、行動傾向などの把握に使用されることがある。

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カウンセリング

​   

カウンセラーとのやり取りを通じて、「自分の抱える問題の解決策の発見」「自己理解を深める」「問題解決策や自己理解を経て行動の変化を行う」ための治療法の一つ。医師がカウンセリングが必要と認めた場合や患者が希望した場合などに、臨床心理士や公認心理士と言われる、特別な資格を持つ医療従事者によって行われるため、必ずしも医師がカウンセリングを担当するわけではない。カウンセリングの治療方針としては、薬物治療および心理療法に大きく分けられる。

 

カウンセリングを受けられる主な場所としては以下の通り。

  • 企業の産業医がいる「医務室・保健室・カウンセリング室」など

  • 精神保健福祉センターや保健所「精神衛生相談室」

  • 医療機関(精神科・心療内科)

  • カウンセラーが個人で運営するカウンセリングルーム

  • 民間企業や団体が提供するカウンセリングサービス

  • ハローワークや障害者職業センター

カウンセリングと一口に言っても様々な種類(「箱庭療法」「臨床動作法」「認知行動療法」「精神分析的心理療法」など)が存在するため、医師と患者間でどのようなカウンセリングを行っていくか相談する場合もある。

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就労支援施設

A型、B型に分けられる。A型とB型では10名と20名で定員が異なるため、一人当たりの面積が定められている自治体が多いことも踏まえると、B型の事業所の方が大きい施設といえる。詳細は各自治体とその施設を検索・参照してもらいたい。

  • 就労継続支援A型

    • 一般企業への就労が困難であり、就労が可能である65歳未満の人限定。

  • 就労継続支援B型

    • 一般企業への就労が困難であり、雇用契約に基づく就労も就労も困難である65歳未満の人限定。​

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相談

各自治体により様々な相談窓口・施設などが存在するため、それぞれ検索してもらう必要がある。

下記は例として挙げておく。

  • 地域移行/定着支援

  • 入居支援

  • ピアカウンセリング

  • 専門機関の紹介

  • 基幹相談支援センター

​​などなど…

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障害マーク

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画像を参照したほうが視覚的にも分かりやすいため、こちらのページを参照してもらいたい。

「ヘルプマーク」と呼ばれるマークは目に見えない疾患(義足や義手、内部障害、難病、妊娠初期など)で援助や配慮を必要とする人が、周囲からの援助を得やすくなるよう考案されており、基本的に障害福祉課等で誰でも入手することが出来る。自身の名前の他、かかりつけ医や非常時の連絡先などを記載しておくことで、倒れた時などに周囲が連絡しやすくなるという利点がある。

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基本人格

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​生来から存在するオリジナルの人格のこと。心因性の障害により交代人格が発生するため、多くはおどおどとしていたり、気弱であったり、受動的で控えめな性格である(必ずしもそうというわけではない)。

人格が乖離する原因としては「いじめ」「ネグレクト(家庭内暴力、DV等)」「家族や周囲からの虐待心理的虐待身体的虐待性的虐待)」「殺傷事件や交通事故などを間近に見たショックや家族の死」等が挙げられる。

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交代人格

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PTSD等で基本人格から派生した人格のこと。「元々の人格(基本人格)」が切り離した主観的体験の一部、あるいは性格の一部であるので、性格などを含め極めて多様な人格が存在する。以下はWikipediaより引用(抄)。

交代人格は表情、話言葉、書き文字、嗜好についても全く異なる。 例えば喫煙の有無、喫煙者の人格同士ではタバコの銘柄の違いまであり、絵も年齢相応になる。 心理テストを行うとそれぞれの人格毎に全く異なった知能や性格をあらわす。同じ人間なので基本となる骨格、目鼻立ちは同じではあるが、単なる表情の違いとは全く異なる顔の違いが現れる。 そのほか演技では不可能な生理学的反応の差を示す。あたかも独立した人格のように見えても、それらは一人の人格の「部分」である。 例えていえば人間の多面性の一面一面が独立してしまったようなものであり、逆にその分、主人格は「感情」が薄いことが多い。 なお、治療者はそれぞれの理解と治療方針に基づいて様々な交代人格の分類を行うことがあるが、一般化はできない。

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主人格

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ある時期において大部分の時間、身体を管理的に支配している人格のこと。基本人格と主人格はイコールである場合も多いが、必ずしもそうというわけではない。

​人格は主人格・交代人格も含め、記憶が引き継がれないためにお互いの人格に関して認知していない場合も多く、自身の中に何人の交代人格が存在するのか把握していない場合もある。

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保護人格

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内的自己救済者、ISH(インナー・セルフ・ヘルパー)、内部の自己救済者、理性的自己などとも呼ばれる。例えば生きることに否定的な人格が自身を傷つけたり自殺行為をしようとしたとき、保護人格が怪我の手当てにあたったり、救急車を呼ぶなどする場合がある。また、過度なストレスに遭遇した場合、他の人格を守るために出現する場合もある。

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